妊婦の辛い浮腫、その原因と今すぐできる効果的な対策
どうも、神戸市東灘区の産後・マタニティ整体専門、みやもと整骨院です。
当院では、妊婦さんへの施術にも対応していますが、妊娠中のお悩みの1つに浮腫みがあります。
本日の記事は妊娠中に浮腫みが起こる原因や、そのリスク、解消法などをまとめておりますので
興味のある方はぜひご覧下さい。
妊娠中の足や顔のむくみ、気になりますよね。 まるで象の足みたい…と悩んでいる妊婦さんも多いのではないでしょうか。この記事では、妊婦さんの辛い浮腫の原因を医学的な根拠に基づいて分かりやすく解説します。ホルモンバランスの変化や子宮の成長など、妊娠中に起こる体の変化と浮腫の関係を紐解き、そのメカニズムを理解することで、不安を軽減へと導きます。さらに、今すぐできる効果的なセルフケア対策もご紹介。着圧ソックスの活用法や、塩分コントロール、適切な水分摂取、マッサージ、そして快適な睡眠の重要性など、日常生活で実践できる具体的な方法をまとめました。むくみを軽減し、快適なマタニティライフを送るためのヒントが満載です。また、放置すると危険な症状や、受診の目安も明確にしているので、安心して妊娠期間を過ごせるようサポートします。この記事を読めば、浮腫の原因と対策が分かり、安心してマタニティライフを過ごせるようになるでしょう。
1. 妊娠中の浮腫の原因
妊娠中は、ホルモンバランスの変化や身体の構造的な変化など、様々な要因によって浮腫が生じやすくなります。浮腫は多くの妊婦さんが経験する症状ですが、その原因を理解し、適切な対処をすることで辛い症状を軽減することができます。
1.1 ホルモンバランスの変化
妊娠初期から分泌が増加するプロゲステロンは、血管を拡張させる作用があり、血液循環をスムーズにする一方、血管壁の透過性を高め、水分が血管外に漏れ出しやすくなります。これが浮腫の原因の一つです。また、妊娠後期にはリラキシンというホルモンも増加し、骨盤の靭帯を緩めることで出産に備えますが、同時に血管も拡張させ、浮腫を助長する可能性があります。
1.2 子宮の成長
妊娠週数が進むにつれて子宮は大きくなり、周囲の血管やリンパ管を圧迫します。特に下半身の大静脈である下大静脈が圧迫されると、下半身からの血液の戻りが悪くなり、静脈圧が上昇し、浮腫を引き起こしやすくなります。特に仰向けで寝ている時に圧迫が強くなるため、左側を下にして横向きに寝るシムスの体位が推奨されます。
1.3 血液量の増加
妊娠中は、胎児への酸素や栄養の供給のために母体の血液量が増加します。血液量の増加は、血管内の水分量も増加させるため、浮腫が生じやすくなります。特に妊娠後期には血液量がピークに達し、浮腫も顕著になりやすい時期です。
1.4 静脈還流の悪化
子宮の成長による血管の圧迫に加え、妊娠中は運動不足になりがちです。運動不足は、下半身の筋肉ポンプ作用を低下させ、静脈還流をさらに悪化させ、浮腫を促進します。デスクワークや立ち仕事など、長時間同じ姿勢を続けることも静脈還流の悪化につながります。
1.5 水分と塩分の蓄積
妊娠中は、体内の水分を保持しやすくなるため、過剰な水分摂取や塩分の摂りすぎは浮腫を悪化させます。特にインスタント食品や加工食品には多くの塩分が含まれているため注意が必要です。また、水分を摂らないようにすると、体は水分を溜め込もうとするため、逆効果になる可能性があります。こまめな水分補給が大切です。
1.6 妊娠高血圧症候群の可能性
妊娠20週以降に高血圧や蛋白尿が見られる場合、妊娠高血圧症候群の可能性があります。妊娠高血圧症候群では、急激な浮腫が現れることがあり、放置すると母体と胎児の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。突然の体重増加や顔や手のひらの著しいむくみなどが見られた場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
原因 | 詳細 |
ホルモンバランスの変化 | プロゲステロンは血管を拡張させ、リラキシンは骨盤の靭帯を緩めます。これらは浮腫を促進する可能性があります。 |
子宮の成長 | 大きくなった子宮が下大静脈を圧迫し、下半身からの血液の戻りを悪くし、浮腫を引き起こします。 |
血液量の増加 | 胎児への酸素や栄養供給のため血液量が増加し、血管内の水分量も増加するため、浮腫が生じやすくなります。 |
静脈還流の悪化 | 子宮の圧迫や運動不足により、下半身の静脈還流が悪化し、浮腫が促進されます。 |
水分と塩分の蓄積 | 過剰な水分や塩分の摂取は、体内の水分貯留を促進し、浮腫を悪化させます。 |
妊娠高血圧症候群の可能性 | 妊娠高血圧症候群では急激な浮腫が現れることがあり、母体と胎児に危険な状態を引き起こす可能性があります。 |
2. 妊婦の浮腫の症状
妊娠中の浮腫は、体内の水分貯留によって引き起こされる症状で、様々な形で現れます。初期症状を見逃さないためにも、浮腫のサインをしっかりと理解しておきましょう。
2.1 足や足首のむくみ
最も一般的な症状は、足や足首のむくみです。夕方になると靴がきつくなったり、靴下の跡がくっきり残ったりすることがあります。また、足がだるく重く感じられることもあります。
2.2 顔や手のむくみ
足や足首だけでなく、顔や手にもむくみが現れることがあります。特に朝起きた時に、顔がパンパンに腫れぼったく感じたり、指輪がきつくなったりする場合は注意が必要です。まぶたのむくみも、顔の浮腫のサインです。
2.3 体重増加
妊娠中は体重が増加しますが、急激な体重増加は浮腫のサインである可能性があります。特に、短期間で2kg以上の体重増加が見られた場合は、浮腫が原因かもしれません。体重増加と合わせて、他の浮腫の症状が出ていないか確認しましょう。
2.4 指輪がきつくなる
手のむくみによって、普段つけている指輪がきつくなるのも、浮腫のサインの一つです。指輪が抜けにくくなったり、指に食い込むような感覚がある場合は、手のむくみが起こっている可能性があります。
2.5 靴がきつくなる
足や足首のむくみによって、普段履いている靴がきつくなるのも、よくある症状です。特に夕方になると靴がきつくなり、履き続けると痛みを感じることもあります。いつも履いている靴がきつくなってきたら、浮腫を疑ってみましょう。
2.6 その他の症状
上記以外にも、ふくらはぎの張りやこむら返りなども、浮腫に伴って現れることがあります。また、下肢静脈瘤は、妊娠中に悪化しやすく、浮腫と関連している場合もあります。これらの症状が現れた場合は、早めに相談することが大切です。
部位 | 症状 |
足・足首 | むくみ、靴がきつくなる、靴下の跡が残る、だるさ、重さ |
顔 | 腫れぼったい、まぶたのむくみ |
手 | むくみ、指輪がきつくなる |
その他 | 急激な体重増加、ふくらはぎの張り、こむら返り、下肢静脈瘤の悪化 |
これらの症状は、必ずしも浮腫だけが原因で起こるわけではありません。しかし、複数の症状が同時に現れた場合や、症状が強い場合は、浮腫の可能性が高いと言えるでしょう。自己判断せずに、気になる症状があれば、相談するようにしましょう。
3. 妊婦の浮腫を放置するリスク
妊娠中の浮腫は、多くの妊婦さんが経験する症状ですが、放置することで深刻な合併症を引き起こす可能性があります。軽度の浮腫はよくあることですが、急激に悪化したり、他の症状を伴う場合は注意が必要です。浮腫を放置することによって起こりうるリスクを理解し、適切な対処を行いましょう。
3.1 血栓症のリスク
浮腫は、血液の流れが悪くなっているサインです。特に下肢の浮腫を放置すると、静脈に血栓(血の塊)ができやすくなります。これを深部静脈血栓症といいます。この血栓が肺に移動すると、肺塞栓症を引き起こし、呼吸困難や胸痛、最悪の場合は命に関わることもあります。妊娠中は血液が凝固しやすくなっているため、血栓症のリスクが高まります。
3.2 妊娠高血圧症候群のリスク
急激な浮腫、特に顔や手のむくみは、妊娠高血圧症候群のサインである可能性があります。妊娠高血圧症候群は、高血圧に加えて、尿タンパクや頭痛、視覚異常などの症状が現れる病気です。重症化すると、母体だけでなく胎児にも危険が及ぶため、早期発見と適切な治療が重要です。放置すると、子癇や脳出血、腎不全などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。また、胎児の発育不全や早産のリスクも高まります。
3.3 早産のリスク
妊娠高血圧症候群は、早産のリスクを高めることが知られています。また、重度の浮腫自体が、子宮への血流を阻害し、胎児の発育に悪影響を与える可能性も指摘されています。胎児の健康を守るためにも、浮腫を放置せずに適切なケアを行うことが大切です。
3.4 その他のリスク
症状 | 説明 |
むくみによる痛みや不快感 | 重度の浮腫は、足や足首などに痛みや不快感を引き起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。 |
皮膚の炎症やかゆみ | むくみがひどくなると、皮膚が伸びて炎症を起こしたり、かゆみが出ることがあります。 |
産後の回復の遅延 | 重度の浮腫は、産後の体の回復を遅らせる可能性があります。 |
これらのリスクを避けるためにも、妊娠中の浮腫は軽く考えずに、適切なセルフケアを行い、気になる症状がある場合は、すぐに産婦人科に相談することが重要です。
4. 妊婦の浮腫のセルフケア対策
妊娠中の浮腫は、多くの妊婦さんが経験するマイナートラブルです。セルフケアで症状を和らげ、快適なマタニティライフを送りましょう。ただし、セルフケアで改善しない場合や症状が悪化する場合は、速やかに産婦人科医に相談することが大切です。
4.1 着圧ソックスの着用
着圧ソックスは、足の血液循環を促進し、浮腫の軽減に効果的です。 医療用弾性ストッキングは圧迫の強さが異なるため、医師や助産師に相談して適切なものを選びましょう。妊娠中は、お腹が大きくなるにつれて静脈が圧迫されやすくなるため、着圧ソックスによって血流をスムーズにすることが重要です。むくみが気になる方は、日中だけでなく就寝時も着用すると効果的です。ただし、締め付けがきつすぎるものは避け、適切なサイズを選びましょう。
4.2 適度な運動
適度な運動は、血行促進や新陳代謝の向上に役立ちます。 ウォーキングやマタニティヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で行いましょう。運動不足は、血液循環を滞らせ、浮腫を悪化させる可能性があります。妊娠中は、激しい運動は避け、医師や助産師に相談しながら安全な運動を選びましょう。例えば、散歩や軽いストレッチ、マタニティスイミングなどがおすすめです。
4.3 塩分制限
塩分の過剰摂取は、体内の水分貯留を促進し、浮腫を悪化させる可能性があります。 減塩を意識した食生活を心がけましょう。加工食品やインスタント食品は塩分が多い傾向があるので、できるだけ控え、素材の味を生かした薄味の料理を心がけましょう。だし汁やハーブ、スパイスなどを活用すると、風味豊かに減塩できます。また、外食の際は、薄味で調理してもらうようお願いするのも良いでしょう。
4.4 カリウム摂取
カリウムは、体内の余分な塩分を排出する働きがあります。 バナナ、ほうれん草、アボカドなどのカリウムを多く含む食品を積極的に摂りましょう。カリウムは、ナトリウム(塩分)とバランスをとることで、体内の水分バランスを調整する役割があります。カリウムが不足すると、体内に水分が溜まりやすくなり、浮腫が悪化する可能性があります。そのため、カリウムを多く含む食品を積極的に摂ることが大切です。
4.5 水分補給
水分不足は、身体が水分を溜め込もうとするため、逆効果になることがあります。 水分をこまめに摂取しましょう。特に、汗をかきやすい時期は、意識的に水分補給を心がけましょう。ただし、一度に大量の水分を摂取するのではなく、少量ずつこまめに飲むことが大切です。また、カフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水分補給には適していません。ノンカフェインのお茶や水を飲むようにしましょう。
4.6 足を高くして休む
足を心臓より高くすることで、足の血液が心臓に戻りやすくなり、浮腫の軽減に繋がります。 横になった際に、クッションや座布団などを利用して足を高くして休みましょう。長時間同じ姿勢でいると、血行が悪くなり、浮腫が悪化する可能性があります。そのため、こまめに休憩を取り、足を高くして休むことが大切です。
4.7 マッサージ
足首からふくらはぎに向かって、優しくマッサージすることで、血行促進効果が期待できます。 マッサージオイルやクリームを使用すると、より効果的です。ただし、強い力でマッサージすると、逆効果になる場合があるので、優しくマッサージするようにしましょう。また、妊娠中は、アロマオイルの使用に注意が必要な場合もありますので、医師や助産師に相談してから使用するようにしましょう。
4.8 睡眠をしっかりとる
睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、浮腫を悪化させる可能性があります。 妊娠中は、質の良い睡眠を十分にとりましょう。 睡眠不足は、身体の様々な機能に影響を与え、浮腫だけでなく、他の妊娠中のマイナートラブルを引き起こす可能性もあります。リラックスできる環境を整え、規則正しい生活を心がけ、質の良い睡眠を確保しましょう。
5. 病院を受診すべき浮腫の症状
セルフケアを行っても改善しない場合や、以下の症状が見られる場合は、速やかに産婦人科医に相談しましょう。
症状 | 説明 |
急激な体重増加 | 短期間で急激に体重が増加した場合、妊娠高血圧症候群の兆候である可能性があります。 |
顔や手のひらの急激なむくみ | 顔や手のひらが急にむくんだ場合も、妊娠高血圧症候群の兆候である可能性があります。 |
頭痛や腹痛 | 激しい頭痛や腹痛を伴う場合は、早急に医療機関を受診しましょう。 |
視界の異常 | 視界がぼやけたり、光がチラついたりする場合は、妊娠高血圧症候群の兆候である可能性があります。 |
6. 産婦人科医推奨の浮腫対策グッズ
産婦人科医が推奨する浮腫対策グッズを紹介します。症状に合わせて適切なものを選びましょう。
- 着圧ソックス:足首からふくらはぎにかけて段階的に圧迫することで、血液循環を促進し、浮腫を軽減します。様々なタイプがあるので、医師や助産師に相談して適切なものを選びましょう。
- 弾性ストッキング:着圧ソックスと同様に、足の血液循環を促進し、浮腫を軽減します。医療用のものから市販のものまで様々な種類があります。
- マタニティレギンス:お腹を締め付けない設計で、脚の部分に適度な着圧が加えられているものが多く、妊娠中の浮腫対策に効果的です。
7. 妊婦 浮腫 原因、よくある質問
7.1 妊娠中の浮腫はいつから?
妊娠中の浮腫は、一般的に妊娠中期頃から現れ始めます。個人差がありますが、妊娠週数が進むにつれて症状が強くなる傾向があります。
7.2 妊娠中の浮腫はいつまで続く?
妊娠中の浮腫は、産後数日で自然に解消されることが多いです。しかし、産後も浮腫が続く場合は、産婦人科医に相談しましょう。
7.3 どんな時に病院を受診すべき?
急激な体重増加、顔や手のひらの急激なむくみ、頭痛や腹痛、視界の異常などが見られる場合は、速やかに産婦人科医に相談しましょう。また、セルフケアを行っても症状が改善しない場合も、受診をおすすめします。
8. 病院を受診すべき浮腫の症状
妊娠中の浮腫はよくある症状ですが、中には注意が必要なケースもあります。自己判断せずに、以下の症状が現れた場合は速やかに産婦人科医に相談しましょう。
8.1 急激な体重増加
短期間での急激な体重増加は、妊娠高血圧症候群のサインである可能性があります。1週間で2kg以上、あるいは2週間で3kg以上の体重増加が見られた場合は、すぐに産婦人科を受診しましょう。
8.2 顔や手のひらの急激なむくみ
顔や手のひらが急にむくむ場合も、妊娠高血圧症候群の疑いがあります。特に朝起きた時に顔のむくみが顕著な場合は注意が必要です。また、手のひらのむくみで指で押してもへこみが戻らない場合も、早急に受診しましょう。
8.3 頭痛や腹痛
妊娠高血圧症候群は、頭痛や腹痛を伴うこともあります。持続する激しい頭痛や、上腹部痛を感じた場合は、すぐに産婦人科医に相談してください。これらの症状は、重症化すると子癇発作や常位胎盤早期剥離などの危険な合併症を引き起こす可能性があります。
8.4 視界の異常
妊娠高血圧症候群が重症化すると、視界に異常が現れることがあります。物が二重に見えたり、視野が狭くなったり、光がまぶしく感じたりするなどの症状が出た場合は、一刻も早く産婦人科を受診してください。
8.5 その他の症状
上記の症状以外にも、息苦しさ、胸の痛み、吐き気、嘔吐などの症状が現れた場合も、速やかに産婦人科医に相談しましょう。 これらの症状は必ずしも浮腫と直接関係があるとは限りませんが、母体の健康状態に何らかの問題が生じている可能性を示唆している場合があります。
症状 | 詳細 |
急激な体重増加 | 1週間で2kg以上、あるいは2週間で3kg以上の増加 |
顔や手のひらの急激なむくみ | 特に朝起きた時に顕著な場合、指で押してもへこみが戻らない場合 |
頭痛 | 持続する激しい頭痛 |
腹痛 | 上腹部痛 |
視界の異常 | 物が二重に見える、視野が狭くなる、光がまぶしく感じる |
その他の症状 | 息苦しさ、胸の痛み、吐き気、嘔吐 |
自己判断は危険です。少しでも気になる症状があれば、ためらわずに産婦人科医に相談しましょう。 早期発見・早期治療が、母体と胎児の健康を守る上で非常に重要です。
9. 産婦人科医推奨の浮腫対策グッズ
妊娠中の浮腫対策には、適切なグッズを使用することも効果的です。ここでは、産婦人科医が推奨する浮腫対策グッズをいくつかご紹介します。
9.1 着圧ソックス
着圧ソックスは、足首からふくらはぎにかけて段階的に圧力をかけることで、静脈の血流を促進し、足のむくみを軽減する効果が期待できます。妊娠中は、マタニティ専用の着圧ソックスを選びましょう。一般の着圧ソックスよりも締め付けが優しく、お腹を締め付けない設計になっています。むくみが気になる方は、就寝時を除き、日中着用するのがおすすめです。
着圧ソックスを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 段階着圧設計:足首からふくらはぎにかけて圧力が段階的に弱くなるものを選びましょう。
- 適切なサイズ:自分の足のサイズに合ったものを選びましょう。小さすぎると血行を阻害する可能性があり、大きすぎると効果が薄れます。
- 素材:通気性や吸湿性の良い素材を選び、蒸れや不快感を軽減しましょう。綿やシルク素材がおすすめです。
9.2 弾性ストッキング
弾性ストッキングも着圧ソックスと同様に、脚の血流を促進し、むくみを軽減する効果があります。着圧ソックスよりも圧迫力が強く、より高い効果が期待できますが、その分着用時の締め付け感も強くなります。医師の指導のもと、適切な圧迫レベルのものを選びましょう。妊娠後期に入り、むくみが特にひどい場合に有効です。
弾性ストッキングを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 圧迫レベル:医師の指示に従い、適切な圧迫レベルのものを選びましょう。
- サイズ:正確なサイズを測り、適切なものを選びましょう。
- 素材:通気性の良い素材を選びましょう。
9.3 マタニティレギンス
マタニティレギンスの中には、お腹を締め付けずに、脚の部分に適度な着圧がかかるように設計されたものがあります。これらは、日常的に着用することで、足のむくみを予防・軽減する効果が期待できます。お腹の大きさに合わせてサイズ調整できるものが多く、妊娠初期から後期まで長く使用できます。
マタニティレギンスを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 着圧の強さ:適度な着圧のあるものを選びましょう。締め付けすぎると血行を阻害する可能性があります。
- サイズ調整機能:お腹の大きさに合わせてサイズ調整できるものが便利です。
- 素材:通気性と伸縮性の良い素材を選びましょう。
グッズ | 特徴 | メリット | 選び方のポイント |
着圧ソックス | 足首からふくらはぎにかけて段階的に圧力をかける | 静脈の血流を促進し、足のむくみを軽減 | 段階着圧設計、適切なサイズ、通気性の良い素材 |
弾性ストッキング | 着圧ソックスよりも圧迫力が強い | より高いむくみ軽減効果 | 医師の指導のもと適切な圧迫レベルを選ぶ、正確なサイズ、通気性の良い素材 |
マタニティレギンス | お腹を締め付けずに、脚の部分に適度な着圧 | 日常的に着用することでむくみを予防・軽減 | 適度な着圧、サイズ調整機能、通気性と伸縮性の良い素材 |
これらのグッズは、ドラッグストアやベビー用品店、オンラインショップなどで購入できます。自分の症状や好みに合わせて、最適なものを選びましょう。ただし、これらのグッズを使用してもむくみが改善しない場合や、他の症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
10. 妊婦 浮腫 原因、よくある質問
妊娠中の浮腫みは多くの妊婦さんが経験するマイナートラブルの一つですが、その原因や対処法について様々な疑問を持つ方も多いでしょう。ここでは、よくある質問にお答えします。
10.1 妊娠中の浮腫はいつから?
個人差はありますが、一般的には妊娠中期である妊娠5ヶ月頃(20週頃)から自覚する方が多いようです。妊娠後期になると、子宮の大きさが最大となり、下半身への圧迫が強くなるため、よりむくみやすくなります。
10.2 妊娠中の浮腫はいつまで続く?
多くの場合、出産後には自然と解消されます。産後は体内の余分な水分が尿や汗として排出されるため、むくみが軽減していくのが一般的です。ただし、産後も1週間程度はむくみが残る場合もあります。
10.3 どんな時に病院を受診すべき?
急激な体重増加や、顔や手のひらの急激なむくみが見られた場合は、妊娠高血圧症候群の疑いがあるため、すぐに産婦人科を受診しましょう。また、頭痛、腹痛、視界の異常などを伴う場合も、早急に受診が必要です。
10.4 妊娠中の浮腫みは予防できる?
完全に予防することは難しいですが、以下の対策を行うことでむくみを軽減することができます。
対策 | 効果 |
着圧ソックスの着用 | 足の血液循環を促進し、むくみを軽減します。 |
適度な運動 | 血行促進効果が期待できます。ウォーキングやマタニティヨガなどがおすすめです。 |
塩分制限 | 体内の水分貯留を防ぎます。 |
カリウム摂取 | 体内の余分な塩分を排出する働きがあります。バナナやほうれん草などに多く含まれています。 |
水分補給 | 老廃物の排出を促します。1日1.5~2リットルを目安にこまめに摂取しましょう。 |
足を高くして休む | 足の血液を心臓に戻しやすくし、むくみを軽減します。 |
マッサージ | 血行促進効果が期待できます。ただし、腹部へのマッサージは避けましょう。 |
睡眠をしっかりとる | 身体の回復を促し、むくみを軽減します。 |
10.5 足の指のむくみも関係ある?
足のむくみは足首やふくらはぎだけでなく、足の指にも現れることがあります。指輪がきつくなったり、足の指の感覚が鈍くなったりする場合も、むくみが原因と考えられます。足の指のむくみも同様に、着圧ソックスの着用や足を高くして休むなどの対策が有効です。
10.6 妊娠中のむくみと体重増加の関係は?
妊娠中は、胎児の成長や羊水、血液量の増加などにより体重が増加しますが、急激な体重増加はむくみが原因である可能性もあります。体重増加が気になる場合は、塩分や水分の摂取量を調整し、適度な運動を心がけましょう。
10.7 冷え性も関係ある?
冷え性も血行不良を引き起こし、むくみを悪化させる要因となります。身体を冷やさないように、温かい服装を心がけ、冷え対策を行いましょう。
11. まとめ
妊娠中の浮腫は、ホルモンバランスの変化や子宮の成長、血液量の増加など、さまざまな原因によって引き起こされます。多くの妊婦さんが経験する症状ですが、放置すると血栓症や妊娠高血圧症候群、早産などのリスクも考えられます。そのため、日頃から適切なセルフケアを行うことが大切です。
効果的な対策としては、着圧ソックスの着用や適度な運動、塩分制限、カリウムの摂取、こまめな水分補給、足を高くして休む、マッサージ、十分な睡眠などが挙げられます。特に、着圧ソックスは足の血液循環を促進し、むくみを軽減する効果が期待できるため、産婦人科医も推奨しています。むくみが気になる方は、試してみると良いでしょう。
セルフケアを行っても改善しない場合や、急激な体重増加、顔や手のひらの急激なむくみ、頭痛、腹痛、視界の異常などが見られる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。妊娠高血圧症候群などの深刻な病気が隠れている可能性もあります。少しでも不安を感じたら、自己判断せずに医師に相談することが大切です。快適なマタニティライフを送るためにも、浮腫の症状に気を配り、適切なケアを心がけましょう。